チアフル顧問/元アクセンチュアの関さんに聞く!~社会で活躍するには~

こんにちは!福岡マーケ部です!
今回インタビューさせていただいたのは、チアフルの顧問/元アクセンチュア・シニアマネージャーでいらっしゃる関高広さんです。現在、外資系企業で新規事業部門のシニアディレクターとして最前線で活躍されています。
今回は、チアフルで主にロジカルシンキングの顧問としてご指導いただいている関さんにインタビューさせていただきました。
ここチアフルでは”社会で活躍する人材を輩出する”をビジョンに学生主体で日々目標に向かって活動しています。今回のインタビューでは、実際に社会の最前線で活躍されている関さんから、”社会で活躍するためには”、”今の学生に足りないもの”などを経験談に基づいてお話していただきました。さらに、学生の私たちは今何をすべきなのか、についてもアドバイスをして頂きました!
「実際に社会で活躍している人」
――本日はお時間いただきありがとうございます。まず初めに、”社会で活躍している人”の共通点を教えていただきたいです。
関さん:はい。まずは「可愛がられる人」ということがかなり大事だと僕は思うかな。実際に会社でも、前のめりでいろんなことをチャレンジしようと思って行動してる人は、やっぱり可愛がられているし、そういう子がチャンスを掴んでいくんだよね。何でそういう人が活躍するのかっていうと簡単で、何でもチャレンジしたい人にはオポチュニティ(機会)を上の人はあげようと思うから、自然とチャンスが来るよね。そしてまた頑張れば、上に昇格することに繋がっていく。
みんなも部活とかで後輩をもった経験があれば分かると思うけど、努力している人ってやっぱり可愛がりたくなるんだよね。面倒見てあげて、成長させてあげようって思える。
だからそもそも、あー自分にはチャンスが来ないなぁ、なんて言っている人は、育ててあげようなんて思わない。そういう人に共通していることは、やりたいことしか頑張らないってところかな。例えばその仕事が、自分がやりたいことじゃなかったとしても、自然とチャンスは回ってくるし、自分がやりたくないことだから頑張れないんですって言う人にはチャンス自体回ってこないんだと思うよ。これは僕が今までいろんな人を見て感じた経験則かな(笑)実際無駄な仕事なんてないからね。

「目の前のことを貪欲に頑張ること」
――確かに、損得勘定が強い人とか、目の前のことの意味ばかり考えがちですよね。やっぱり目の前のことに対してどれだけ貪欲に頑張れるかが大事なんですね。
関さん:そうそう。すごく大事だし、言葉で言うのは簡単だけど、実際に行動に移せる人って少ないんだよね。社会に出たら分かるけど、実際自分が学生の頃に描くキャリア通りにいく人って、かなり少ないと思うよ。
例えば、こうなりたいっていう目標があれば、そこに一直線に行ければ一番早いんだと思うけど、実際には与えられた仕事を1個1個こなして行く中で、段々それが道になっていくと僕は思う。そこは、決して自分が行きたいところだったとは限らないんだけど、そこで得たものが自分のキャリアになるっていうのが僕の考え方なんだ。
自分はこの仕事はやりたくないですって言う人がいるんだけど、じゃあ君はやりたい仕事が来るまで何もせずに待つんですかって話で。(笑)
自分が与えられた仕事を毎回こなしていけば、知らない間に歩んできた道がキャリアになっているはずなんだよね。その中で自分ができること、得意なことは、こういうことなんだ!っていう自信がだんだんでてきて、さらに成長できる。
――なるほど。やりたい事よりも、まずは自分のできること、得意なことを伸ばすことが大事なんですね。その中でやりたいことが見つかったりしていくんですね。
関さん:そうそう、だからやりたいことじゃなかったとしても、嫌々ながらとかじゃないんだよね。昔、僕の先輩に言われた言葉があって、”人よりも自分が得意なこと、できることを増やした方が、圧倒的に自分が成長できる”
つまり与えられたものを一つずつやっていけばそれができるようになっていくから、他の人よりもできることが増えて、それが得意になっていくわけなんだよね。さらに得意なことが増えればきっとやりたいことも明確になっていくよね。
――まさにチアフルでよく言われている「must」「want」「can」の話ですね。まずはやらなければいけないことをしっかりやる、その中でできることが増えていく、そしたらやりたいこともできるようになる、ってことですよね。
関さん:そうかもしれないね。だから、やりたいことがあるんだったらなおさら、そのために今与えられている仕事はもちろん、それ以外にも挑戦してもっと頑張って、やりたいことの絶好の機会がきた時に飛びつけばいい。
それができないと、やりたいことが来た時に、こなせるスキルがないって言われて任せてもらえないかもしれない。だからこそ、大前提として今ある仕事を頑張ってどんどん成長に繋げるっていうことが大事だと思うよ。

「何事もとりあえずやってみること」
――それはとても大事なことですね。実際に関さんが学生時代に思い描かれていたキャリアと、今の新卒で入社してのキャリアって違ったんですか?
関さん:そうそう、さっきちょうど考えていたんだよね。
僕は学生の頃はそこまで具体的に思い描いていなかったんだけど、アクセンチュアに入った時に、何となく最初はマーケティングの道に進むのかなと思っていた。
だけど実際最初に就いた仕事は、サプライチェーンの仕事だった。(サプライチェーン:製品の需要・供給計画から原材料の購買、製造、受注・配送まで、一連の流れを取り仕切り、顧客と消費者に高い品質とサービスを提供していく仕事)
実際コンサルタントとして仕事していく中で気づいたけど、サプライチェーンの仕事ってかなりロジカルだったんだよね。自分がこういう施策をやったからこの結果が生まれたって繋がっていくんだよ。一方マーケティングって、自分がこの施策をしたからからこの結果が得られたって言える時もあるかもしれないけれど、実際市場が何かしらの要因で動いて、本来上手くいくはずの施策が上手くいかないこともあると思う。お金をもらうコンサル担当として見てみると、それってすごくやりにくいなって思うんだよね。僕は実際仕事をやっていく中でそれに気づいて、この道だ!って思ってサプライチェーンの道を突き進んでいったんだよね。
――なるほど!実際にやってみて気づいたんですね。
関さん:そういうことはよくある話で、今のアクセンチュアに残っている同期とかは、入社した頃全く想像しなかったことを自分の道にして、今活躍している人も少なくないと思うんだよね。つまりそれってまずは自分が就いた仕事を頑張ることで、少しずつその人の専門性が身についていって、勝手に身近になっていくものだと思う。それはすごく幸せなことだと思うし、この道の第一人者だとかに繋がっていくと僕は考えるかな。
まさに、スティーブ・ジョブズのConnect The Dotsだよね。スティーブ・ジョブズは、大学時代に文字のフォントとかを作るとかそういう勉強をしていた。マックを作った時に、フォントの概念がなかったんだけども、学生時代にフォントの勉強をしていたから、マックで初めて導入できたっていう話があるんだよ。
今やっていることが将来にどう繋がるかっていうのは全くわからないけど、以前やっていたからこそできることもある、まさに点と点が繋がって線になったって感じだよね。
――なるほど。何かわからないものに対して、とりあえずやってみるとか、今は見えない先のことを考えて頑張れる人と、頑張れない人とでは将来大きな差が生じるんですね。

「挑戦し失敗して初めて成長する」
ーーチアフルの社長にもよく言われることで、損得勘定で物事を判断する人が活躍できないとされる理由もそこにありそうですね。関さんが今の学生を見たときに、昔の学生と比べて「ここが足りない」という点はありますか?
関さん:うーん、怒られる機会が圧倒的に少ないことかな。これは自分たちのせいでもあるのかもしれないんだけど、昔は怒られるのが当たり前みたいなところがあったんだよね。時代の流れで今はパワハラ問題とかも出てきて、上の人は指導するのも怖くなっているんだと思ったりもする。
怒られるっていうのは、僕は成長するための絶好の機会だと考えていて、その機会を失ってしまうのはすごく勿体無いと思うな。実際には、パワハラだとかは1対1の関係上の中で、どこまでOKかが決まるけど、中には上司から指摘すらしてもらえない可哀想な人もいるんだよね。会社に入ったら、その会社の権利があるけれども、与えられた仕事をやって初めてその権利は使えばいいと個人的には思うよ。
逆に仕事をこなさずして権利ばかりを主張すると、変な事態になる。そういう世の中になってきてしまっているから、成長の機会が少なくかなり勿体無いなと思うな。
アドバイスするなら、上司から何か指摘を受けたら、それがどんなことであっても自分の中で1度飲み込んだ方がいい。それで理解して、「なんでそんな風に言われたんだろう」「どこがいけなかったんだろう」と考えること。もし、自分の行動が正しいと感じていても、1度言われたことは、まずは飲み込むことが大事なのではないかな。もし、色々考えた上で、自分が正しかったらその人に従わなければいいし、けれどもね、その人に従わないということはその人以上のことができないといけないってことだからね。
――怒られない環境でずっと育ってきたからこそ、社会に出て初めて怒られてすぐに会社を辞めちゃうようなことってよく聞きますよね。今まで怒られた経験がないから、上司の指摘で心が折れてしまって、それをパワハラだと感じてしまったりするのかもしれないですね。
関さん:まぁそうだね。パワハラって言葉が一般的になり過ぎたところもあるよね。勘違いしている学生は多く感じる。まずは与えられた仕事をこなすことが大前提で、それができる人が自分の権利を主張するべきだね。
「厳しい環境で頑張ることが成長に繋がる」
――逆に、学生時代から厳しい環境にいるとか、怒られるような経験をすることは、将来の活躍にも繋がってくるんですかね。
関さん:そうだと思うよ。僕がずっと思っているのは、失敗っていうのはすごく重要なこと。一方で、社会人になって大きい失敗をすると立ち直れなくなっちゃうんだよね。会社ってなると、かなり責任が大きいから。例えば、超一流の大学生だと幼い頃から成功体験しかしてきていないような子が多かったりするじゃん。その子達がいきなり社会に出て、上の人から厳しく指摘された時に立ち直れなかったりする子が結構いるっていうのはよく聞くよね。
だからこそ、学生のうちに小さい失敗を何度も繰り返して、そこで学んで、前向きにポジティブに捉えて、成長していくっていう経験をすることが大切だと思う。
市場としても、今は昔みたいにこうやれば必ず上手くいくみたいな話はほとんどないよね。今はサービスを作るにしても、やってみて、それがダメでそれをこういう風に変えていこうというサービスが多いと言われているんだ。
――それはよく聞きます。正解がない世の中って事ですよね。
関さん:そうそう。インスタグラムだって、今みたいな風になるとは言われていなかったんだよね。顧客のフィードバックを聞いて、インスタグラムはどんどん変わってきて、今のようなものになった。そういうように一発で成功するサービスは今ほとんどないと思います。今の大きい会社で、そんなところはないんじゃないかな。
――なるほど。失敗をどれだけできるかが大事なんですね。あ、だからスポーツで全国大会いきました、とかそういう厳しい環境にいた人はやっぱり将来活躍するんですかね。
関さん:そうだね。社会人になった時に、どれだけ免疫があるかで活躍の度合いが変わってくるからね。だから、そういう子達を採用したいとも思うんだよね。
――では、将来活躍したいって想いがある反面、今まで自分は甘い環境で育ってきたなって感じたら、まずは何か全力でやってみることが大事なんですね。
関さん:そうだね。やってみて失敗すればいいと思うよ。ただ、こういうのって、人が集まらないと経験できないと思うんだよね。チアフルはその面でかなりチャンスの詰まった環境だよね。組織の中でいろんなことが実践できる場所だから。
だからこそ、会社を選ぶ時においても、失敗をダメとするところではなくて、失敗しても次どうすればいいのか考えさせてくれるような会社に行く方がいいのではないかなと思う。失敗することは当たり前なんだよね。だけど学生のうちに、小さく失敗した方がいい。社会に出て大きな失敗をするより、学生のうちに失敗しておくべきだね。
――いかに挑戦して失敗経験をできるかが大事なんですね。失敗することが怖くなくなってきました!チアフルでもどんどん挑戦していこうと思います!本日はありがとうございました!
